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MUVEIL MAGAZINE
vol.26
2021 SPRING SUMMER CAPSULE COLLECTION
MEXICAN BEAUTY


世界中の人々を魅了するメキシコにフォーカスしたMUVEIL 2021 SPRING SUMMER CAPSULE COLLECTION。
MUVEIL MAGAZINE vol.26 では、今回のコレクションを捧げているメキシコの現代絵画 フリーダ・カーロをご紹介します。




「私は私自身のミューズ。一番よく知っている題材なの」

力強いまなざしと太い眉、そして鮮やかなカラーパレット。産毛まで感じるほど綿密に描かれた自画像と感情をそのまま可視化したようなモチーフで彩られる彼女の作品は、鑑賞者の心を揺さぶります。

生涯200点もの自画像を描くことになる転機は、彼女が「人生における重大な事故」の一つとして挙げるトロリーでの衝突事故。瀕死の状況から奇跡的に助かりましたが、事故の代償として寝たきりの生活を長く強いられました。
彼女の両親は苦しむ娘のために鏡付きの天蓋と絵具を用意し、フリーダは鏡に映る自分の姿をキャンバスに残していきます。

自身に流れる痛みや悲しみをドラマティックに描く彼女は、シュールレアリスムの詩人であるアンドレ・ブルトンが「爆弾のまわりに巻かれたリボンである」と評しました。47年の短い生涯でありながらニューヨークとパリでも個展を開き、20世紀を代表する画家の地位を確立していくのです。




「私は心の中に浮かぶことをすべてキャンバスに乗せる」

鑑賞者の痛覚にまで触れるほど、自身の壮絶な苦闘を描ききった作品が多数あるフリーダ・カーロですが、本人自身は決して悲しみに暮れる人間ではありませんでした。 最大の価値は笑うことだと語る彼女は、決して止まることなく前向きに人生を歩みつづけます。最後となる個展の際に、歩けないからとベッドのまま登場するほど行動力。

そのエネルギーは彼女の衣服にも表れています。VOGUEの表紙を飾った彼女の写真を記憶してる方も多いのではないでしょうか。脊椎を支えるコルセットを美しい伝統衣装で包み華やぐフリーダの佇まいは、自由気ままにファッションを楽しむアイコンとして当時から注目されました。

事故以前にポリオによって片足に障害を抱えていた彼女は、男装をして足をカバーしながらジェンダーレスなスタイルを貫きます。メキシコ人の画家であるディエゴ・リベラと結婚してからは彼の影響からテワナと呼ばれる民族衣装を多くコレクションしていきました。
優雅なドレスと花々を纏うことが、苦悩から解き放たれるセラピーの一種だったのかもしれません。




「私は夢なんて描いたことはない。私は自分自身の現実を描いているだけ」

先ほど記載したディエゴ・リベラは、当時からメキシコを代表する芸術家でした。「人生における重大な事故」の二つ目としてディエゴを掲げる彼女は、作品においても自身の生活にも多くの影響を受けます。

メキシコの土着的文化や芸術に関する学びだけでなく、女好きな彼によって多くの苦悩が作品上に残されています。事故よりも酷いと語るディエゴとの結婚生活にも決して打ち負かされない意思を貫いたフリーダ。彼女自身も恋愛を楽しみます。大ベテランの女流歌手チャベーラ・バルガスも恋人の一人。

フリーダのお気に入りだったチャベーラが歌う「ラ・ジョローナ」は、魂を揺さぶる力強さを持っているので是非聞いてみてください。
枠にはまることなく軽やかに濃厚な人生を舞う彼女の姿は、サルマ・ハエック主演の「フリーダ」でも垣間見れます。




「描くことが私の人生を完成させた」

病気・事故・最愛の人の裏切りとたたみかけるような苦闘を、描くことで客体化するフリーダ・カーロ。自身の叫びを壁に飾った後は、生の喜びを謳歌しました。悩みをカバーしながら唯一無二ののファッションスタイルを楽しんだ彼女の姿は、人生を自分らしく生き抜く多くのヒントが隠されているのかもしれません。

「私を見て。人は自分がなりたい人になれるのよ」

彼女の言葉でMUVEIL MAGAZINE vol.26を締めくくりたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

2021.3