MUVEIL×Noritake

MUVEIL MAGAZINE
vol.2 Noritake
老舗洋食器ブランド「ノリタケ(Noritake)」とコラボレーションしたテーブルウェアを2020年4月1日に発売することとなりました。 今回のMUVEIL MAGAZINEでは、株式会社ノリタケカンパニーリミテドにご協力いただき、MUVEILが制作に込めた想いをノリタケの歴史と共にご紹介します。

MUVEILMAGAZINE Noritake

ノリタケの食器とともに育った子供時代
ノリタケの魅力を「華美ではない、繊細な美しさ」と語るMUVEILデザイナー・中山路子がノリタケに出会ったのは幼少期に遡ります。 お客様が来た時におばあちゃんがとりだしたノリタケのティーカップセット。甘党の父が手土産に買ってきたお菓子を載せたケーキ皿。

そんなノリタケのテーブルウェアとともに奏でられる、おもてなしの気持ちに満たされた時間が心地よい思い出となっているそうです。 大人になってからもオールド・ノリタケに魅了され、ノリタケへの深い想いから今回のコラボレーションが実現しました。

清らかな白に憧れて
ノリタケの創立は1904年。
ニューヨークに輸入雑貨店「MORIMURA BROTHERS (モリムラブラザーズ)」を構え、 日本の陶磁器や漆器を輸出していた森村市左衛門氏と森村豊氏が1889年に開催された「パリ万博」に出向いたことからその歴史がはじまります。 万博内で展示されていたヨーロッパのテーブルウェアに感銘し、是非とも白く美しい磁器を日本でも作りたいと、 「日本陶器合名会社(現・株式会社ノリタケカンパニーリミテド)」が創立されました。


(ブロードウェイ541番地のモリムラブラザーズ)
写真提供:株式会社ノリタケカンパニーリミテド

創立から幾多の苦難を超えて1914年に日本初のディナーセットが、1932年にボーンチャイナが制作されました。
ボーンチャイナとは、中国や日本の白磁を目標にして生まれた磁器の一種。 18世紀中頃、イギリスでは原料の一部である良質なカオリンが入手できず白磁をつくることができなかったのですが、 その代用として牛の骨炭(ボーンアッシュ)を原料に加えることで実現しました。 象牙色の柔らかな質感で透光性が高く、色鮮やかな絵付けができるのが特徴です。


(ノリタケボーンチャイナ「YOSHINO」)
写真提供:株式会社ノリタケカンパニーリミテド

日々の暮らしに彩りを添えるスズランの花束
今回発売されるコラボレーション・テーブルウェアは、ボーンチャイナへの絵付けによるものです。 MUVEIL念願の食器なので、ブランドの語源の一つでもあるスズランを散りばめてみました。 カップの底に見え隠れする一輪のスズラン。ソーサーの上に重ねると現れるスズランのブーケ。 そんな変化の中でティータイムを楽しんでいただきたいという願いをこめたデザインです。



MUVEILのこだわりをプロダクトに落とし込んでくれたのが、ノリタケが誇る技術です。 「白盛」と呼ばれるノリタケの代表的な技法を用いて、スズランの花のさりげない立体感を表現していただいています。 縁を彩るモスグリーンは「色線仕上げ」を採用し、1本ずつ筆で仕上げているとのこと。 また、日常的なシーンで気軽に使えるように上画焼成で絵付けして、電子レンジ対応にしていただきました。

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文化と出会い、森に憩う
今回ノリタケの取材をしていくなかで、暖かくなる季節にぴったりな場所に巡りあったのでご紹介します。
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ノリタケの森
写真提供:株式会社ノリタケカンパニーリミテド


名古屋駅の近くに広がる緑溢れる公園と赤煉瓦の西洋建築が美しいノリタケの森。 創立100周年を記念し、「文化と出会い、森に憩う」をテーマとして本社に隣接する工場跡地につくられた陶磁器の複合施設です。 ショップやカフェ、レストランのほか、クラフトセンターでは工場見学や絵付け体験ができ、オールドノリタケミュージアムも併設されています。歴史ある園内で、春を満喫するのは如何でしょうか。

ノリタケの森の詳細はこちらよりご確認ください。

2020.3