MUVEIL MAGAZINEvol.44SPRING WALLET 新風を吹き込む春財布 フレッシュな気持ちになる新年は、日々の暮らしをお供する身の回り品に新鮮な風を吹き込みたくなります。 そんな気分に寄り添う舞い降りたハッピーなレザー小物たち。 MUVEIL MAGAZINE vol.44は、デザイナー・中山がレザー小物に込めた想いとともに、レザー小物を制作いただいている株式会社AJIOKAにお話を伺いました。 財布類をデザインするにあたって中山が一貫してテーマにしているのは、おばあちゃんの持ち物で見たことあるような懐かしさ。 ノスタルジックな表情を保ちながら今のライフスタイルにフィットする様心がけているとのこと。今回は、小銭入れにしまう小さなラッキーチャームからインスピレーションを受けてデザインしました。おばあちゃんが財布に忍ばせる亀のチャームの記憶を頼りに、幸福を呼ぶテントウムシチャームをフロント部分に。「幸を開く」願いを込めたクローバーモチーフも添えて、「福福サイフ」が誕生しました。 「オススメしたいカラーはホワイト。少し勇気のいるカラーですが、真っ白な気持ちを呼び戻してくれるパワーを与えてくれるように思えます。」とのことです。 中山が構想するレザー小物を具現化してくださる株式会社AJIOKAは大正6年に創業された老舗の皮革袋物専門メーカー。今回インタビューにご協力いただきました。 大正6年の創業当初から変わらぬコンセプトはございますか。 創業から長い年月をかけて培われたモノづくりの高い技術、革製品の専門家としての経験を大切にしております。また、時代に合わせたスタイルを追求することを心がけております。 MUVEILのレザー小物を長くおつくりいただいておりますが、意識していることを教えてください。 エアリストの持つ軽量さと、機能性をMUVEILの可愛らしさになじませることにこだわっています。カラー発色は、MUVEILらしさが出るように気を配るポイントです。革を一から作る際は、革の素材感を生かしながら発色よく仕上がる様意識しております。 Happyシリーズのこだわりポイントを教えてください。 日本の口金屋さんがほとんどなくなり、今では希少になってしまっています。そのため、オリジナルで口金を作製する技術のある工場を探すところから苦労しました。一から作り上げるため細かいイメージをすり合わせることも大切にしたことです。中山さんが想像されるヴィンテージ口金を弊社の過去のアーカイブ金具見本とともに研究し、クラシカルな形状は活かしながらもMUVEILらしいオリジナル金具が完成しました。モダンでシャープに仕上げるため、口金以外のパーツもほぼオリジナルで作製しております。Happyモチーフがポイントとなるように心がけました。 本体に関しては、革らしいソフト感を残しながらシャープな印象を与えるため、芯材使いを吟味して調整しながら作りました。モバイルポシェットはショルダー紐にもこだわり、繊細で華奢な丸紐はを専門の革紐業者に依頼した特注です。口元上部が金具で固定されているのでその下からフォルムを作る必要があることや小ささに相まって、パターン・縫製ともに苦労いたしました。 レザー小物を、長くきれいに使用するためのコツを伝授いただけますか。 日常のケアは、軽くからぶき程度で良いです。型崩れを防ぐためにも適量を入れて、お使いいただくことをお勧めいたします。 ご協力いただきありがとうございました。 Happyシリーズの特徴でもあるがま口。見かける機会が少なくなっておりますが、愛らしいフォルムと開閉時にパチンと聞こえる音は、気持ちをシャキッとさせてくれる魔法を持ち合わせているように思います。 2022年の縁起がいい日もイラストにまとめましたのでチェックしてみてくださいね。 MUVEIL MAGAZINE vol.44はここまで。 最後までお読みいただきありがとうございました。