STRAWBERRY



MUVEIL MAGAZINE
vol.10
STRAWBERRY COLLECTION
INTERVIEW WITH ICHIBIKO


待ち遠しかった梅雨明けも宣言され、セミの声が一段と大きくなってまいりました。
ご自宅で過ごす時間に彩りを添えるSTRAWBERRY COLLECTION。



ブランド初となるエプロンやミトンからグラスやお皿など普段の生活に欠かせないアイテムを揃えました。




「子どもの頃を思い出すような服を、作りたい」
そんな思いを込めてモノづくりを続けるMUVEILにとっていちごは大切にしているモチーフの一つです。

赤くて小さな甘酸っぱい果実に幼少期から胸をときめかずにはいられない人は私だけではないはず。
いちごは古代ローマ時代の愛の象徴であったり、ギリシャ神話に登場する愛と美の女神アフロディーテは、恋人の死を慎み流した涙のしずくがハート型のいちごであったりと太古から愛や女性と密接な関係にあったようです。
日本でも清少納言が『枕草子』にて「いみじう うつくしき ちごの いちごなど食いたる(これはまだたいそうかわいらしいまだいとけないこ子がいちごなど食べている。)」と綴っているようにいちご=小さくて可愛いの構図は何世紀に渡って受け継がれております。

一説によりますと約一万年前、農耕が始まる以前の人間社会では狩りをする男性と果物や野菜を採集する女性で集団が形成されることが多かったとのこと。女性は熟れた果実である赤い色を見慣れていて、赤に関連したものを探せば食べ物が手に入るという認識が私たちの記憶に残って赤い色に魅了されるのではないかと推測もなされているようです。



MUVEIL MAGAZINE vol.10では、いちごづくしなコレクションに合わせていちご専門店の「いちびこ」に取材をさせていただきました。

いちびこは、食べる宝石『ミガキイチゴ』を生産する農業生産法人GRAが手がけるイチゴスイーツ専門店。
STRAWBERRY COLLECTIONの写真撮影をする際、いちごのショートケーキをイチゴ皿にのせたいとの希望から出会ったお店です。インタビューにもご協力いただき、いちごの魅力から「いちびこ」をはじめられたきっかけなど伺いました。




いちびこでは「いちご好きの、いちご好きによる、いちご好きのためのお店」として展開されていますが、いちごの魅力的な部分を教えてください。


 何よりもの魅力は、「甘酸っぱい」味ですね。甘いだけじゃない、酸っぱいだけでもない、人生と同じ感じがします。あとはなんて言っても可愛い容姿です。ビジュアルだけであれだけ気持ちが上がる農作物は他にないと思っています。



新しいいちごの可能性を見つけて、いちごの未来を作ることをいちびこの理念として掲げておりますが、どのような未来をめざしているのか伺いたいです。


いちごで世の中をハッピーにする。いちごがもっと生活の中に欠かせないものとして存在して日々の暮らしを豊かにする。食文化として根付くレベルにまで高めていきたいです。



いちびこは『ミガキイチゴ』を栽培する農業生産法人・GRAが手掛けておりますが、ミガキイチゴを作ろうと思ったきっかけを教えてください


キッカケは2011年の東日本大震災。当時、被災した宮城県亘理郡山元町の主要産業はいちごの栽培でした。ここの出身で創業者でもある岩佐大輝(いわさひろき)が、この土地にもう一度いちごを復活させようと起業し農業をはじめました。すぐに、自然と、目標は産業として持続可能な農業モデルをつくるということへと変わっていきました。



『キツい、お天道様次第、儲からない』というのが今の農業のイメージ。若い人の就職先の選択肢には入らない。ちゃんと(変な意味ではなく)儲かる農業、カッコいい農業に変わらなくてはいけない、農業のヒーローモデルが必要と考えています。
それにはいちごをブランド化して、持続可能な利益構造に変えていくことが必要。地方には磨けば光るダイヤの原石のようなものがたくさんあり、それを磨き続けることで未来を創造することができるという意味を込めて『ミガキイチゴ』と名付けました。




ミガキイチゴは高級イチゴですが、その美味しさを言葉でお伝えいただけると嬉しいです。


ミガキイチゴの美味しさは、見た目、味ともににシーズンを通した平均点の高さにあります。それを支えるのがこの土地にずっと受け継がれてきた職人の技とテクノロジーを融合させた栽培方法。職人の勘と経験をデータとして形式知可し、伝承可能な農業として磨き続けています。
ピカピカと艶やかな見た目、フレッシュな甘い香り、瑞々しくジューシーな食感、甘味と酸味のバランスが整った味わい。品質磨きに終わりはないと考えています。



ありがとうございました!



いちごの栽培から手掛ける「いちびこ」のショートケーキは見た目も味もまさしく幸せそのもの。

三軒茶屋や代々木上原など都内を中心に8店舗を展開されております。夏季は残念ながらイチゴのショートケーキの販売がされていないとのことですが、季節に合わせたイチゴのスイーツが揃っております。
Uber Eatsやテイクアウトもできるとのことですので、STRAWBERRYCOLLECTIONのお皿にいちごのお菓子をのせていちごみるくをいちごグラスで飲み干す。。そんないちごパラダイスなおやつタイムを取り入れてみては如何でしょうか。


ICHIBIKO Strawberry Café
https://ichibiko.jp/
ICHIBIKO Instagram

2020.8