BARBOUR


MUVEIL MAGAZINE vol.19
INTERVIEW WITH Barbour


MUVEIL 2021 SPRING SUMMER COLLECTIONのプレオーダーがスタートします。 コレクションのムードを盛り上げてくれるジャケットをコラボレーションさせていただいた英国発のブランド・バブアー(Barbour)にインタビューさせていただきました。

トラッドなイメージが強いBarbour。19世紀に創業されており、長い歴史をもつ世界有数のブランドです。アウトドア・ライフスタイルブランドでありながら、英国王室御用達の栄誉を授かる老舗ブランドに創業のきっかけやコラボレーションを伺いながらブランドの歴史をご紹介します。




バブアーといえば、英国の老舗ブランドの一つですが、創業のきっかけを教えていただけますか?


英国のアウトドア・ライフスタイルを体現するブランドであるバブアーは、1894年、ジョン・バブアーによりイングランド北東部のサウスシールズで創業しました。北海の不順な天候の元で働く水夫や漁師、港湾労働者のために、ワックスドクロスを提供したのが始まりです。



防水性と防風性を高めるためにコットン生地にワックス塗布したワックスドクロスは現在もなお採用され、多くの人に愛されつづける定番生地。そこからバブアーは厳しい環境に耐えうるタフなプロダクトを開発しつづけます。代表的なジャケットの一つである「インターナショナルジャケット」は、1930年代に当時流行していたモーターサイクルのために開発されました。過酷な悪路にも破れない耐久性のあるウェアとして人気を博し多くの逸話を残したジャケットです。
1960年代に入るとカントリーウェアにも力を注ぎ、国民的ブランドの地位を獲得しました。そして、1974年にはエジンバラ公よりロイヤルワラントを授与されます。

ロイヤルワラントとは、王室に優れた商品を納入するメーカーやブランドに対してイギリス王室から与えられる称号のことです。この英国王室御用達の認可を与えることができるのは、直系の王位継承者のみ。バブアーのブランドタグに刺繍された紋章は王室の「お墨付き」を意味するのです。エジンバラ公に続き、エリザベス女王、チャールズ皇太子から与えられたことで3つの王冠を掲げられています。

ロイヤルワラントは一度授与されたら終わりではなく、5年毎に精査し更新されているため維持されているということは、今もなお評価され続けられている証でもあります。

Barbourは品性を保ちながら機能性を兼ね備えたアウトドアブランドとしてのイメージがございますが、そのバランスを確立するのにこだわっているポイントはございますか?


ありがとうございます。強いて申し上げるとすればアーカイブのスタイルをうまく活かした内容でのコラボレーションや別注商品の企画を意識しております。 Barbourブランドには数多くのアーカイブがございます。今回コラボレーションで採用いただきましたスタイル「OVESIZED BEAUFORT」の原型「BEAUFORT」のように、ハンティング・乗馬など、様々な用途で開発されたモデルが数多く存在します。
コラボレーションや別注商品では、現代的な素材やデザインに変化させながらも、各モデルの特徴を残すように心がけ、Barbourらしさを感じられる仕様にしております。



「今回のコラボレーション商品でこだわった箇所や難しかった部分などございましたら教えていただけると嬉しいです。


背中部分のギャザーの仕様は少し苦戦した部分です。こちらの仕様は初の試みでしたので、幾度かサンプルを上げ、調整させていただきました。また、裏地にMUVEILのオリジナル生地を使用したことで、ブランドの個性が出ており個人的に非常に良いポイントになっているかと思います。



苦戦をさせてしまったギャザー仕様ですが、紳士的なシルエットに女性らしい丸みを与えることで着こなしにハードルが上がりがちなメンズライクなジャケットを普段の装いに取り入れやすいアイテムに仕上げました。
裏地はMUVEILの落書きプリントを採用。ブランドタグもデザインさせていただき、児童文学の挿絵のようなキツネを登場させMUVEILらしい遊び心を加えております。

最後までお読みいただきありがとうございました。
2020.11