MUVEIL MAGAZINE vol.47 MUVEIL×KEEN エレガントに昇華したハイブリッド・フットウェア アメリカ・ポートランド発のアウトドア・フットウェアブランド「KEEN(キーン)」と初のコラボレーション。 2本のコードと1枚のソールが実現する軽さとフィット感が心地いい「UNEEK(ユニーク)」をベースとしながら、ヴィンテージ感漂うMUVEILオリジナルプリントリボンを編み上げました。アウトドアでも安心できる機能性を兼ね備えながら、ファッションのポイントとなる華やかなアイテムへ仕上げました。 MUVEIL MAGAZINE vol.47では、キーン・ジャパン合同会社にご協力いただき、KEENプロダクトの誕生秘話からブランドの社会貢献・環境保護活動まで伺います。 KEEN INTERVIEW アウトドアのフットウェアといえばKEENのイメージがありますが、ブランドが誕生したきっかけを教えていただけますでしょうか。 そのように思っていただけるだけで大変光栄です。KEENは2003年創業に創業した、米国オレゴン州ポートランドに本拠を構えるアウトドア・フットウェアブランドです。 「サンダルは、つま先を守ることができるのだろうか?」という創業者ローリー・ファースト(Rory Fuerst)のシンプルな疑問をきっかけに、KEENの歴史は幕を開けました。ヨットでつま先を怪我したことがきっかけとなり、“発明”されたのがつま先を衝撃から守るトゥ・プロテクション機能を搭載した創業モデルの水陸両用サンダル「NEWPORT(ニューポート)」です。靴を超えたサンダルの登場はスポーツシューズの世界に革命をもたらし、次世代のフットウェアブランドとして躍進しました。以来、KEENはシューズで問題を解決することを目指し、革新的なアイデアが搭載されたハイブリッド・フットウェアを提案し続けている形です。 今回採用された「UNEEK(ユニーク)」を実際に履いてみると裸足より楽な履き心地に感動しました。この快適性の秘密はなんでしょうか? 本商品「UNEEK」のお話させていただく前段と致しまして、創業者であり現オーナー、ローリー・ファーストが開発した創業モデルは「NEWPORT」という型がございます。 オリジナルハイブリッドフットウェア というコンセプトの基、誰も見た事がない汎用性あるシューズということでリリースされ、唯一無二な存在として広く認知され今でもブランドの定番商品として支持され続けている型です。 それから11年後2014年にオーナーの息子ローリー・ファーストJrが開発したのが、この「UNEEK」でして完成に至るまで3年半要した型です。 オーナーの息子らしく靴作りの常識を捨て、世の中に存在しない靴づくりの方法を生み出すこと、靴を作るのではなく足にフィットする何かを作り出すことをゴールとして開発されました。 開発時にはひとつのマテリアルコードから靴作りを開始し、何通りものプロトサンプルが作成されました。結果、随所に創業モデル「NEWPORT」を踏襲したデザインになっていること、隙間ない究極のフィットを実現するため履物を面ではなく線やコードでアッパーを構成された形です。 特徴としてもパテントを取得している製法(靴のアッパーとソールを付ける工程)をベースとし、2本のコードと1枚のソールでどのような足型にもカスタムフィットした逸品になっています。 「UNEEK」の意味としてもスニーカーをユニークにというメッセージとともに、逆から読んで、KEEN U(YOU)=あなたにKEENを という想いが込められています。 今回のコラボレーションで難しかった点やこだわりはございますか? MUVEILオリジナルの柄を、「UNEEK」に合わせ色調整させて頂くことや、足の形はみなさま違うなかでリボンテープのベストな長さを決定させる調整が難しかったです。それでも、弊社の歴史の中でも未だかつてない美しい素敵な柄を「UNEEK」に付けることが出来たのではないかと思います。 ブランドとして完成されている型を、デザインを破壊せずにMUVEILカラーで大きく見え方が変えられました。 リボンテープをそのまま足首に巻くのも良し、リボンテープ自体を外して履くのも良し、リボンテープをエンドユーザーの方々が自由にアレンジして、世界で1つだけの「UNEEK」をカスタム出来るのも大きなポイントです。 正に、KEEN U(YOU)の考えと連動したコラボレーションになったと感じます。改めまして、本当にありがとうございます。 ※リボンの通し方の一例となります。 社会貢献・環境保護活動「KEEN EFFECT(キーン・エフェクト)」の活動を拝見するのを楽しみにしております。プロジェクトを立ち上げたきっかけや主な活動を教えてください。 KEEN創業時に発表した水陸両用サンダル「NEWPORT」が世界中で大ヒットし、翌シーズンの広告予算を決める予算会議中だった2004年に、スマトラ沖地震が発生しました。 その年の秋冬広告予算で100万ドル(約1億円)を用意していたのですが、甚大な被害を目の当たりにしたローリーは「広告に1億円も使っている場合ではない」と、全額を災害支援に充てることを決めました。 2003年に創立したばかりの小さな会社にとってそれは大きな出来事でしたが、その想いが今もなお、KEENが災害支援・社会貢献活動を続けている礎となっています。 これをきっかけに2013年には甚大な台風被害を受けたフィリピン・サマール島に赴き、3万足のシューズを被災者に提供するなど災害支援を積極的に行ってきました。災害支援は、いわば私たちの社会貢献の原点といえます。 日本でも、日本各地で大きな自然災害が発生した際には、寄付金額が2倍になるマッチング・ドネーションや、シューズのチャリティ販売・無償提供など、さまざまなカタチで支援するほか、社員を災害支援ボランティアとして各地の被災地で災害支援を行っています。残念ながらコロナ禍の現在は、社員が現地に赴く災害支援活動は控えている状況です。 画像提供:キーン・ジャパン合同会社 Us 4 IRIOMOTEページはこちら 災害支援の他にも様々な活動をしているのですが、近年は、西表島の豊かな自然と文化を「明日」に継承していくために、一人一人ができることを考え行動していくプロジェクト「Us 4 IRIOMOTE」をスタートしています。自然豊かな島ですが、近年深刻さを増している海岸線の漂着ごみや、オーバーツーリズムなども懸念されています。世界で西表島だけにわずか約100頭しか生息していない絶滅危惧種のイリオモテヤマネコの交通事故も起きています。KEENは、こういった課題を知り、島の先人である野生生物や祖先への敬意と思いやりを持った旅「エシカルツーリズム」を提唱しています。西表島を3年かけて撮影したドキュメンタリー映画「生生流転(せいせいるてん)」も製作し、KEEN公式YouTubeチャンネルで無料配信をしています。 画像提供:キーン・ジャパン合同会社 生生流転|Us 4 IRIOMOTE the Movieはこちら ご協力いただきありがとうございました。 フットウェアに込められた心温まる想いは、実際に履く人だけでなく社会貢献・環境保護活動を通して世界全体に広がるビジョンをもって活動するKEENとともにコラボレーションできたことをMUVEILとしてもたいへん光栄に思っております。 スポーティーとフェミニン、そして自由が詰まったMUVEIL×KEEN コラボレーションサンダル。ご自身のスタイルに沿った楽しみ方を探してみてください。 MUVEIL MAGAZINE vol.47はここまで。 最後までお読みいただきありがとうございました。 2022.2