vol.101

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MUVEIL MAGAZINE
vol.100
THE STORY OF GRANDMA CHARM
わたしたちのミューズ

MUVEILを彩る人々やコレクションが秘める物語をご紹介することを目的にスタートしたMUVEIL MAGAZINE。

MUVEILと携わった方々にインタビューのご協力をいただきながら、社内スタッフのみで制作してきたこのマガジンもついにvol.100を迎えられました。 みなさまにお読みいただき、心より感謝申し上げます。



記念となるvol.100は、わたしたちのミューズであるグランマチャームにフォーカス。
毎シーズンのテーマごとにドレスアップして登場する彼女たちは、豊かな叡智とユーモアの象徴としてブランドのメッセージを届け続けています。
誕生のきっかけや作りつづける理由だけでなく、サンプルを制作いただいているアトリエに潜入取材しました。
小さなチャームに込められた想いをご紹介します。

2010 CRUISE COLLECTIONにてお披露目されたグランマチャーム。 「当時は女性が年齢を重ねることにポジティブな社会ではなかった。」と語るデザイナー・中山は、いつまでも人生を謳歌する架空のグランマたちを誕生させました。

「最初はコレクションによっては他のグランマもいたのですが、Lily、Jasmine、Rose、Violetの4人をいつも登場させることにしました。いくつになっても、ひとりひとりの個性を大切にしながらお洒落して集まる関係ってとても勇気を与えてくれます。」

「コレクションごとにグランマチャームを作っていく中で、MUVEILのお洋服がとても似合うことに気が付いて。元々ノスタルジックなお洋服が大好きだったので自然なことかもしれませんが、おばあちゃんになってもミュベールを着られるということは嬉しい発見でした。それからは毎回必ずそのコレクションのお洋服を着て制作しています。
いつまでも自由に楽しもうというメッセージとともに、心を和ませる力をもつグランマたちは私にとってお守りのような存在。
緊張をゆるめて、ポジティブな気持ちをみなさまにも届けられたら嬉しいです。」

コレクションのお洋服がある程度デザインされた段階でグランマのデザインに取り掛かります。
「コレクションごとにグランマたちのテーマを決めています。お出かけの場所だったり趣味だったり、そのテーマに合わせてお洋服を選んでいきます。道具屋さんをまわって小物を探したりお洋服を見立てたり。時間がかかる作業なのですが、制作最中はすごく幸せな気分になるんです。」

中山が制作したファーストサンプルを元に、最終サンプルを依頼します。
いつも制作くださる株式会社Creatorsのパタンナーの潮田さんと縫製を担当する中川さんに、実際にグランマチャームを制作いただきながらお話を伺うことができました。



グランマチャームのファーストサンプルが届くとどのような工程で制作されるのでしょうか?



まず、パターンを作っていきます。グランマチャームの寸法をベースとしたパターンがあるのでそのパターンにお洋服を落とし込みながら、トワルを作っていきます。コレクションのお洋服と同様にグランマチャームのお洋服もトワルチェックをしているんです。 実際に着せつけてみて、合わない時は微調整していきます。



パターンを作成している間に先にスタートできる小物類の制作に着手していきます。シューズやアクセサリーなど、着せつけの邪魔にならないパーツを縫い付ける作業です。



イヤリングなど小さなビーズでモチーフを再現されているのでサンプルを見ながら完成させていきます。



パターンがあるのですね。人のお洋服との違いはどんなところでしょうか。



大きさが違うので、できることが変わってきます。お洋服のもつ雰囲気を保ちながらもシンプル化する必要があるのですが、実際にコレクションで使用している生地を使うことが多く厚みがあるので試行錯誤していかなくてはなりません。例えば今回のトレンチコートだと襟に芯を使用して縫い返すことで、サイズ感とお洋服のもつきっちり感を表現することができました。





パターンが完成すると実際にお洋服を作っていく作業に入るのですね。



はい。パターンと同様に小さなお洋服だからこそ、縫い方の順番や切り替え位置の決め方が重要です。
今回は、実際にカメラの前で作るのですごく緊張しています(笑)。





お洋服が作り終わると着せつけながらお洋服がずれないように留めたり、小物を縫い付けていきます。







細かな作業が多いグランマチャームですが、作り続けていただいている中で感じる魅力とはなんでしょうか。



やはりチャームだからといって妥協しないところでしょうか。 バッグの取っ手や、星が刻まれたボタン、ビーズで表現したお花ボタンや本物のファスナーなど、しっかりとファッションアイテムを表現されているんです。



毎回サンプルが届くと新鮮で感激します。「このように作れるのね!」と新たな発見をすることが楽しみです。



ご協力いただきありがとうございました。

コレクションの数だけ新たな装いで登場するわたしたちのミューズ。
グランマチャームのインスタグラムでは歴代のスタイリングを見ていただけます。
よろしければチェックしてみてください。
@grandmacharm_official

MUVEIL MAGAZINE vol.100はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。

2024.11